私の知る限りでは、建築業界において「建築模型の存在」は当たり前の事ですが「建築模型を利用している」ことは当たり前ではありません。
特に弊社が深く関わっている新築住宅販売の現場では、そうですねぇ…まぁ多めに見積もっても3割程度ではないでしょうか?
そんな現状のなかで弊社のお客様は勿論お客様なのですから建築模型を使っていらっしゃるというわけですね。
これって実は凄い事なんです。何故かって?
今時CGを使って簡単に完成イメージを作ることが出来るというのにワザワザ高いコストをかけて施主のために模型を作ってあげちゃうのですからね。
ココ何気に重要です!
弊社のお客様はほとんどの方がお施主様に対してその物件の「完成イメージ」としての模型をご注文されます。
新商品の説明用とかそういうのでは無いのです。
あるお客様などは模型を発注していただく際には「平面図・立面図」を最低限の資料としてご提出をお願いするのですが、それに加えて「CGパース」までいただくことがあるのです。
私はある時にこのお客様に思い切って訊ねてみました。
「こんなにキレイなCGパースがあるのでしたら建築模型屋の私が言うのもなんですが、模型なんて要らないんじゃないですか?」
そうするとお客様は一呼吸おいて次のようにお応えくださいました。
「いや…CGだとわかった「気分」にはなるのですが、実際のところはやはりCGと言っても平面であることには変わりないのでわからないんですよ。」
立体的に描かれてはいるがあくまで「絵」なのだそうです。
誤解を恐れずに敢えて言いますと、建築模型を積極的に利用している建築屋さんというのは「馬鹿正直」なんですね。
なんとなくわかった気になってもらえばいーじゃんではダメな方が多いんです。
で、私はそんなお客様達が大好きなんですよねー。
この世知辛い世の中にあってこの「馬鹿正直」さが何ていうのでしょうか…好きなんです。
だから私もお客様には「馬鹿正直」でお応えしています。(笑)
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